口腔機能低下症とは?
口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)とは、噛む・飲み込む・話す・唾液を出す・口を動かすといったお口の機能が徐々に弱くなっていく状態を指します。年齢を重ねる中で誰にでも起こりうる変化ですが、進行すると食事や会話がしにくくなるだけでなく、誤嚥性肺炎や栄養不足、認知症のリスクにもつながることが知られています。
こんな症状にあてはまりませんか?
- 硬いものが食べにくくなった
- 汁物を飲むときに時々むせるようになった
- 口の中が乾くようになった
- 薬を飲みにくくなった
- 滑舌が悪くなった
- 食事をするのに時間がかかるようになった
- 食べこぼしをするようになった
- 食後に口の中に食べ物が残るようになった
口腔機能低下症の診断を受けてみませんか?
以下の機能の低下が進行すると、食事や会話、口腔ケアが困難になり、生活の質が大きく影響を受けることがあります。また、口腔機能が低下すると、誤嚥性肺炎や栄養不足、さらには認知症のリスクも高まるとされています。
- 咀嚼(そしゃく)機能の低下:食べ物をしっかり噛むことができなくなる。
- 嚥下(えんげ)機能の低下:飲み込みがうまくできない、食べ物がのどに詰まる感じがする。
- 唾液分泌の低下:口の中が乾きやすくなり、飲み込みづらくなる。
- 発音の低下:話しにくくなり、言葉がはっきりしないことがある。
- 口腔衛生の維持困難:歯磨きがうまくできず、口内環境が悪化する。
口腔機能低下症の診断方法
問診
生活習慣や健康状態の確認
患者の年齢、口腔ケアの習慣、食事内容、既往歴、現在の健康状態などを確認します。特に、飲み込みにくさや噛みづらさ、口腔乾燥の訴えがないかをチェックします。
症状の確認
食事中にむせることが多い、話しづらさを感じる、口が乾きやすいなど、患者が感じている症状を尋ねます。
口腔内の視診
歯や歯茎の状態のチェック
歯の本数、歯の動揺(グラグラしている歯)、歯の磨耗、歯肉の状態(歯周病の有無)を確認します。
義歯の適合状態の確認
入れ歯を使用している場合、その適合状態や修理の必要性を評価します。
口腔乾燥のチェック
唾液分泌が少ないか、乾燥が見られるかを確認します。
機能評価
患者がどれだけ効率的に食べ物を噛むことができるかを評価します。実際に食べ物を噛む機能を確認するために、特定の食べ物(例えばガムなど)を使用することがあります。
嚥下機能の評価
飲み込みにくさやむせる症状がないか、飲み込みのスムーズさを確認します。嚥下に関する評価は、食べ物や飲み物を使って行われることがあります。
口腔体操
口の周りの筋肉を使って、口腔機能を実際にテストします。例えば、唇をすぼめる、舌を動かすなどの動作で、筋力や機能の低下を確認します。
唾液分泌の測定
唾液の分泌量を測定することで、口腔乾燥の程度を評価します。唾液の分泌が少ない場合、口腔機能低下症の原因となることがあります。
口腔機能評価のためのスケールやテスト
口腔機能を客観的に評価するための標準的なスケールやテストが使用されることもあります。例えば、咀嚼能力を評価するための「咀嚼テスト」や、嚥下機能を評価するための「嚥下機能検査」などがあります。
栄養状態の評価
食事の摂取量や栄養状態も重要です。口腔機能低下症が進行すると、食事の摂取量が減少し、栄養不足になることがあります。栄養士や医師が栄養状態を確認することもあります。
口腔機能低下症をと診断された方へ
口腔機能低下症の進行を防ぐための対策が講じられます。以下のような治療・リハビリテーションが行われます
早期に診断を受け、適切な対応を取ることで、口腔機能低下症を予防したり、進行を遅らせることができます。
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口腔体操口腔内の筋肉を鍛える体操を行い、咀嚼や嚥下機能を改善します。
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口腔衛生状態の維持はみがきは1日2回以上、歯・歯間汚れを清掃します。ぶくぶくうがいをしましょう
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義歯の調整や新しい義歯の作製入れ歯が合わない場合や食べにくい場合は、義歯を調整したり、新しいものを作製します。
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口腔乾燥唾液腺マッサージを1日3回行いましょう(耳下腺、顎下腺、舌下腺) お口をよく動かしうがいを適切にしましょう
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嚥下訓練嚥下機能を改善するための訓練を行います。誤嚥を防ぐための方法も学びましょう
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咬合力義歯、う蝕、歯周病などの歯科治療をうけ咬合をきちんと治しましょう
口腔体操(運動)について
ピロピロトレーニング法〈舌口唇運動機能低下時の運動〉
ピロピロトレーニング法は、舌の筋肉を強化するための簡単で楽しいトレーニング方法です。お子さまが行うことで、舌の動きが良くなり、舌の位置が正しくなるとともに、口呼吸を防ぐ効果があります。
ピロピロトレーニング法のやり方
ピロピロ音を出す
口を軽く閉じ、舌を前に出しながら「ピロピロ」と音を出す練習をします。最初はゆっくりとした音で構いません。
舌を上下に動かす
舌を口の中で上下に動かし、「ピロピロ」の音を出しながら練習します。舌を前後に動かすことでも効果があります。


ぺこぱんだトレーニング法(低舌圧時の運動)
ぺこぱんだトレーニング法は、舌圧を高めるための楽しいトレーニング方法です。この方法では、舌を口の中でしっかり押し込むことで、舌の筋力を強化し、舌の位置を正しく保つことを目的としています。
このぺこぱんだトレーニング法は、毎日の習慣として取り入れることで、舌圧を高め、口元の健康を守りましょう。
ぺこぱんだトレーニング法のやり方
舌を上顎に押し付ける
まず、舌を上あごの硬い部分(口蓋)にぺったりと押しつけます。このとき、舌全体を使うことが重要です。
舌を前後に動かす
次に、舌を前後に動かしながら、舌の圧を意識的に感じます。この動きは、舌の筋力を高めるために非常に有効です。
舌圧を高める
舌を強く押し込むことで、舌の筋肉を鍛え、舌圧を高める効果があります。繰り返し行うことで、舌の強さが増し、正しい舌の位置を維持しやすくなります。